会長あいさつ(令和4年度)
全国建設業協会 労働委員会 令和5年3月8日

 年度末、3月の声とともに一気に春らしくなってきました。それぞれの地区で協会活動の取りまとめや事業の締めくくりの時期、お忙しい中ですが、労働委員会に委員の皆さんにお集まりいただいたこと、厚く御礼申し上げます。今日は、冒頭に、厚生労働省の課長さんに講演をお願いしてありますのでよろしくお願いいたします。

 新年度に向けて、当初予算をはじめ、制度変更や単価の改正などが発表されてきますが、先月14日には「設計労務単価の引き上げ」が発表されました。マスコミなどにも公表されていますが、全国平均5.2%の引き上げで、平成25年度から11年連続で引き上げになったことに業界としてもホッとしているところであります。特に2024年問題を控えて、休日などの在り方を踏まえた結果が、コストとしてどう反映されてくるのか気になるところでしたが、最初のハードルを越えたというのが実感です。現場で働く人たちの処遇改善に向けた動きが、より確実なものになってくると期待しているところです。また積算基準が改訂されているところもチェック項目ですのでよろしくお願いいたします。

 もうひとつ、この委員会に直接関連してくる「建設キャリアアップ制度」の登録状況ですが、昨年の10月に技能者登録が100万人になったことは、令和4年度の大きな動きでありました。専門紙のインタビューで答えておきましたが、100万人までが「ファーストステップ」、次の200万人登録が「セカンドステップ」、正念場になると思っています。特に地元自治体などを主体にした地方の全建会員企業の登録がどういった形で進んでいくのか気になるところです。セカンドステップを超えて、制度そのものの機能がきちんと動き出すようになれば「建設キャリアップ制度」が建設業界の「制度インフラとしての機能」が確率するものだと思っています。

 今日の委員会の議題は新年度に向けた事業計画を含んだ報告事項があります。慎重審議の中にスムーズな運営を委員の皆さんにお願いして冒頭にあいさつに代えます。

全国建設業協会 労働委員会



令和4年度 群馬県i-Construction推進連絡会 令和5年2月9日

 建設業協会の青柳です。日頃建設業協会、様々な角度からご指導賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。年が明けてあっという間に2月、年度末を迎える時期になっています。昨年の今頃は新型コロナも蔓延防止重点措置期間だったような気がしますが、今年は「2類から5類へ」といった流れも見え始め、業界の活動もギアを入れ替え、「新しい関係性」を築く時期になってきたと思っています。今日の連絡会、i-Constructionをベースにこの3年間で業界の変わりようをお伝えできるいい機会だと思っています。

 最近の業界を取り巻く環境ですが、大きなポイントが3つあります。ひとつは、対前年度比増額となった県の補正予算に続き、当初予算も概要が見えてきたという事であります。その次は、「2024年問題」を見据え、財務省協議が必要になる「設計労務単価や歩掛」の改正などが大詰めに来ているのではないかと思っているところであります。3つ目が、現場の技術者の時間外労働の課題として絞り込まれてきた「書類作成工期の取り扱い」の着地点がどこになるのか気になるところであります。

 国土交通省がi-Constructionを活用した省人化の取り組みとして「生産性革命元年」を発表して7年目です。
最近では、土工などの施工はICT活用施工が標準となりつつあります。それぞれの企業にとってi-Constructionを内製化し、蓄積されてきた企業が県内各地でひとつの核となって頑張っている状況が見えてきています。また、遠隔臨場も3年目を終え、通信環境などの課題も乗り越え、書類の簡素化などと連動し、立ち合いの効率化など幅広く展開してくるものと思っています。

 県内地域間の事業量の格差といわれていますが、先月まとめた地域ごとの協会員の従業員数の中央値を抜き出してみると、一つの目安として10人前後の地域は「地域を守る」災害対応などかなり厳しくなっている状況が見え始めています。団体としても「人材確保育成」と「生産性の向上」のための研修などを積極的に進めることによって業界の魅力を高める活動を推進していこうと思っています。この連絡会を中軸にして官民双方で「生産性の向上」、同じ方向へとしっかりと向かっていく有意義な会になることを祈念して挨拶に代えます。

令和4年度 群馬県i-Construction推進連絡会



国土交通省県内発注事務所との意見交換会 令和5年1月26日

 恒例となりましたが、国土交通省の県内各事務所長さんとの意見交換会が行われますことに、厚く御礼申し上げます。新型コロナの取り扱いが「2類から5類へ」といった報道がなされていますが、この意見交換会は、毎年、年末から年度末にかけて対面で開催出来てきたことの意義は大きかったと思っています。新たな段階に入っていく新型コロナ以後を見据えて、「対面でのやり取りを効率よく、そしてより掘り下げて進めていくために遠隔臨場やオンライン会議が機能してくる」といった原則を、こういった変わり目の時期に改めて確認し合っておくことは大事なことだと思っています。

 昨年1年間を振り返ってみますと、3年目に入ってじわじわと効いてくる新型コロナの影響や価格高騰や価格転嫁の問題に始まり、昨年のちょうど今頃が議論の最盛期だった「賃上げ」総合評価加点方式、来年に迫った「待ったなしの上限規制」」と「働き方改革」、そして「建設キャリアアップ制度」の促進など、「業界の仕組み」といった構造的な課題に正面から向き合わなければならない年でありました。「生産性の向上」と「コスト」と「工期」、そして野丁場となる「受注産業の給与体系」と「労働時間の考え方」など、すぐに答えが出ることがない課題を幅広く考えなければならないことが多い1年でありました。

 今年は関東大震災が発生して100年、節目の年になります。「災害対応組織力」の面から振り返ってみますと、東日本大震災の教訓を踏まえて、その年の秋に群馬独自の「流通在庫備蓄方式」を立ち上げました。9年前の県下一円の大雪となったとき、それまでに運用していた「災害情報共有システム」をバージョンアップしてツイッター発信機能付きの「ぐんケン見張るくん」を発表することが出来ました。また3年前の新型コロナの発生を受けて、「自然災害と複合災害に対する備え」として避難所のパーティション「KAMIKABE」を支部の会館に分散備蓄することが出来ました。今年は、大規模の広域災害に対する備え、地域建設業ならではの防災能力向上のための「かたち」が出来ないかと考えているところです。

 国会も今週から開催となっています。今日の意見交換会、提案議案とフリー討議をまとめて議論する形式に変わりました。県内の支部からそれぞれ上がってきた議題を上げてきました。局との意見交換からさらに踏み込んだ現場の生の声を伝える意見交換の場だと思っています。できるだけ幅広く参加者の中からの意見が出ればと思っています。年度末に向かって工事の締めくくりもありますが、新たな発注も出てきます。有意義な意見交換会になることを期待して冒頭のあいさつに代えます。今日はよろしくお願いいたします。

国土交通省県内発注事務所との意見交換会



令和5年 群馬建設会館入居団体合同仕事始め式 令和5年1月4日

 新年あけましておめでとうございます。今日から新しい年が始まります。よろしくお願いいたします。新型コロナの感染者とインフルエンザとの同時流行も気になる年初めですが、何といっても健康に留意した1年になることを心から期待いたします。業界の人たちが気持ちよく訪問することが出来、そして、会館の中の人たちが少しでも働きやすい環境になっていくようにお願いいたします。

 年末のリカレント研修の閉講式を終えて、専門紙の記者の人にこの1年を振り返った感想を聞かれました。一言でいえば、「すぐに答えが出ることがない課題を考えなければならないことが多い1年であった」と答えておきました。じわじわと効いてくる新型コロナの影響、「賃上げ」と連動する加点方式、来年に迫った「上限規制」の問題と「働き方改革」の問題など、考えなければならない課題がそれこそ多かった年でした。会員事業所にとっては苦手な課題ばかりでしたが、バックアップ体制としての建設業協会の役割を果たすことが出来たと思っています。

 業界の状況を振り返ってみると、昨年は夏の前半に東北・北陸地方を中心に「線状降水帯」による大雨による災害が発生しましたが、「線状降水帯」予報が出ることによって、県内では大きな災害にならないまでも長雨の影響によるパトロールや土砂片付けなどの出動頻度が増加した年でもありました。加えて、CSF・豚熱が4回発生し、会員企業が防疫・埋却作業に従事して「地域を守る建設業の役割」を発揮してきました。年末から続いている県北地域の降雪による作業が今年は厳しい状況になっているところであります。

 年末に今年度の補正予算が決まっています。昨年度よりも増額になったことに安心しているところですが、令和5年の当初予算がどうなってくるか気になるところです。「地域の建設業の役割」をしっかりと発信しながら、行政当局にしっかりと働きかけていこうと思っています。そして、今年は「考えなければならないこと」をより「具体的な方策」として示し続けなければならない大事な年になりそうです。関東地方整備局長さんをはじめ石川の建設業協会や他団体からの「会館そのものの評価」も高まっています。「働き方改革」は、それこそ身の回りから実践していくことです。この1年、会館内の皆さんが健康に注意してしっかりと職務に励んでもらうことをお願いして年頭の挨拶に代えます。

群馬建設会館合同仕事始め式



リカレント研修修了式 令和4年12月22日

 今日はリカレント研修の最終日となりました。10月14日の開講式以来、土木の人は全8回、建築の人は全4回にわたる研修会に参加した技術者の皆さん本当にご苦労様でした。今回の研修で学んだことをベースにしながらワンステップ上がって、日々の現場管理にしっかりと役立ててもらうことをお願いいたします。

 おさらいになりますが、「地域の人材は地域で育てる、東京に行かなくてもそれ以上の研修が受けられる」、研修を始めた時からの大きなテーマでした。「会員企業の技術者にとって将来のキャリアパスが目に見えるようになれば、地元の会員企業への入職促進につながり、地域建設業で働くことが誇りになってくる・・・」、そんなことも考えてスタートした研修でした。個別の企業独自では難しい研修ですが、こういった理念に賛同してくれた会員企業並びに実際に参加してくれた技術者の皆さんに改めて敬意を表します。

 今回の研修は過去のカリキュラムを少しずつ改定しながらのスタートでした。特に若い技術者の人たちが興味を持てるような新技術を研修に積極的に取り入れています。技術者がスキルアップするための3角形のダイアグラムがうまく回りだせば技術者のスキルアップへと確実に繋がっていくことと思われます。技術者としてこのダイアグラムをしっかりと回していくことを忘れないでください。

 今回も青年経営者部会の人たちが研修をバックアアップしてくれました。今回の研修、「やりっぱなし」にならないこと、将来のスキルアップのための節目になることを期待しています。県内ならではの折角出来上がった技術者同士のネットワークを生かし、それぞれがコミュニケーションを図り、モチベーションを高めあうことも技術者としての財産になってきます。今後立派な技術者として成長していくことを願いながら修了式の挨拶に代えます。大変ご苦労様でした。

リカレント研修 修了式



ICT施工研修修了式 令和4年12月9日

 今年で6年目の「ICT施工研修」に参加された10名の皆さん、大変ご苦労様でした。固定気味の参加企業に加えて新たな企業も加えての参加で行われましたが、技術者同士で新しいコミュニケーションが出来たことと思っています。建設業は、一品一品現地生産が特徴ですから、技術を中軸に据えながら組織がまとまっていくことが出来れば筋肉質の組織が出来上がってくるものだと思っています。今回の研修の成果は、それぞれの参加企業にとっても、前に踏み出す確実な一歩になるものだと思っています。

 この数か月間の建設業協会としての活動を少しだけ紹介しておこうと思っています。最近は「建設業の長時間労働についてのアンケート調査や提言」を行ってきたところです。上半期末には、「週休二日制を含めた会員の状況を広く調査」し、10月には「現場の書類の簡素化」と一体になった「採算性の状況について」も調査提言を行いました。今日も午前中、皆さんのように「現場で働く技術者に限定したワークフロー」がどうなっているかまとめて記者発表したところです。生産性と一体になった「工期の問題」など、技術者の皆さんが働きやすい環境を作っていくことが大事です。

 開講式の時にも言いましたが、新型コロナの影響で、確実に前に進んできたのが「遠隔臨場」であります。動画保存などの生産システムとは少し違う方向に進みだしていますが、「現場の立ち合い」がより計画的に行えるようになったことは、「現場担当技術者のストレス」が減ったものと思われます。発注サイドも計画だって現場に出かけ、担当者と顔を合わせた技術の意見交換ができるようになってくることによって、より一層効果が出てくるものだと思っています。「地域密着をITが促進できる形になれば」と思っています。

 今年度の補正予算も先週国会で決まりました。群馬も昨年度よりは増額になりそうです。今回の5日間の実習を伴った研修、実際の工事に取り掛かる際に参考になることと思っています。ICT施工の全体を見渡しながら、コストを踏まえて具体的な現場に落とし込んでいくことが大事です。また、少人数ならではの技術者同士のコミュニケーションも図られたことと思っています。受講生の皆さんが、今後立派な技術者として成長していくことを願いながら閉講式のあいさつに代えます。大変ご苦労様でした。

ICT施工研修 修了式



自由民主党群馬県支部連合会 政経セミナー 令和4年11月23日

 ただいまご紹介賜りました建設業協会の青柳です。業界の会員企業をはじめ、県内各地からお集まりいただき、盛会裏に開催できますこと、心からお祝い申し上げます。

 4年ごとの自民党のセミナー開催です。選挙の結果、特に国政選挙は、その時々の自民党に対する風の吹き方によって変わってしまいます。業界にとっても、「国土強靭化」といった前向きの政策が続いてきても、今年夏の参議院の比例選挙では、業界の職域代表の票はどこの県で6年前よりも減少となっていました。群馬でも前回の8千票から5千票になっていました。

 それでも業界内の得票の率では、1都9県関東甲信越の中では、長野に次いで2番目でした。そんな中、前回とほとんど変わらなかった県は、候補者本人がこの6年間によく顔を出していた地域ばかりでした。比例の選挙であっても、選挙の基本、普段から本人が「足で稼ぐ」という事です。

 来年は4年に一度、全県をあげた県議選、知事選です。地方の顔の見える選挙こそ「足で稼ぐ選挙」の原点です。自民党全体の支持基盤を支えていく大事な選挙がこのふたつの選挙です。建設業協会、各地の後援会と一体になって党勢の拡大に頑張っていくことをお誓いし、激励のあいさつに代えます。

自由民主党群馬県支部連合会 政経セミナー



国土交通省高崎河川国道事務所 令和4年度除雪出陣式 令和4年11月2日

 令和4年度の除雪出陣式にあたりまして群馬県建設業協会を代表してひと言ご挨拶申し上げます。11月になり、極端に寒い日が出てくるようになりました。これからいつ雪が降ってもおかしくない時期になってきます。本格的な降雪シーズンに入るにあたり、除雪作業の安全確保と雪道の安全活動を呼び掛ける出陣式、気を引き締める節目になることと思っております。

 新型コロナの第7波は行動制限が少なかった分、終息に時間がかかっています。今年の冬はインフルエンザと一緒になった感染対策も気になるところです。受発注者間のやり取りがオンライン化されたように、3年近いコロナ対策で建設業も少しずつ変わりだしています。どういった方向に向かっていくのか検証しなければならない時期になってきたのだと思っています。

 昨年は12月に大雪となりました。一昨年の新潟での高速道路上でのスタック車両の影響もあって、高速道路のう回路として車両を現道に早めに振り替えるようになりました。結果として、大型車両の坂道の曲線部対応など、現道の除雪担当者の負担が増えることになりましたが、何とか無事に現道を確保できていたことは素晴らしいことであります。

 これから本格的な寒さの中での作業ということになりますが、3密対策を取り、休憩所や車の中での換気に気を配りながら作業にあたって貰うことをお願いいたします。車の安全対策をはじめ、除雪作業での労働災害防止、そしてこの出陣式を通じて地域住民の皆さんと一体になった除雪体制が強固に出来上がることを期待し、挨拶に代えます。よろしくお願いいたします。

高崎河川国道事務所 除雪出陣式(篠原副会長代読)



令和4年度 群馬県企業局建設工事施工者表彰式 令和4年10月27日

 本日の表彰式にあたり、建設業界を代表して一言ご挨拶申し上げます。年間を通して企業局発注の工事の中から表彰となった各社の皆さん、また、それに携わった技術者の皆さん、おめでとうございます。企業局発注の 工事は、地方公営企業として、電気、工業用水道、水道、団地造成、駐車場など独立採算制で運営されていることが特徴です。こういった独自性を持った企業局の事業の特殊性を生かしながら表彰になったということは 本当に価値のあることであると思っています。

 上半期も終わり、1か月が経とうとしています。今年の上半期を地域の建設業の特徴である「災害対応」の面から振り返ってみますと、停滞する「線状降水帯」による豪雨によって、8月、全国各地、幅広い範囲にわたって、自然災害となりました。新型コロナの第7波も行動制限が伴わない分、ピークを超えるのに時間がかかりました。こうした大きな変化が与える影響がタイムラグを伴って遅れてやってくるのが建設業の特徴です。 変化がマイナスになって気づいた時には取り戻すのにも時間がかかります。そのためにも業界内で起こっている変化を「見える化」させ、外に向かって発信し続けることが求められています。最近では、円安・資材価格の高騰など、気になるところです。

 今年度の群馬県建設業協会の行動指針は、昨年度までの「人材確保育成・生産性の向上・災害対応組織力」の「3つの備え」からよりアクティブな結果を求めて「備えから成果へ」といたしました。「建設業で働く人たちの処遇」が製造業並みに近づいていくことが目的です。今年は、従来型のICT研修などに加えて、8月に「経理DXセミナー」を追加開催いたしました。早速、新たに経理部門のデジタル化に取り組む会員企業も出てきました。バックオフィスの効率化は、職場風土を目に見える形で変えていきます。「建設技術DX」と「建設技能DX」の3本柱で、処遇改善へとつながる「生産性の向上」の成果がしっかりと出てくるものと期待しています。

 本日の表彰は、現場で働く技術者にとって「スキルアップした技術力の成果」を具体的に実感できるものと言えるでしょう。今日の表彰工事は、県央第一水道下流調整池拡張用地天日乾燥床建設工事をはじめとして、 工業用水水菅橋補強工事、発電所の変圧器取り換え工事、発電所の昇降階段設置工事の4件、企業局の事業の特性を表しながら、多岐に亘っております。現場に携わった1人1人の人達が「前向きにいいものをつくろう」という気概の表れが表彰につながりました。「良いもの」を作って評価  され、次のステップへとつながっていく循環こそ「ものづくりの原点、  やりがい」といえます。本日ここに表彰された人達が、県の工事ひいては公共工事全般に亘って業界のリーダー役として引っ張って行ってくれることを祈念して挨拶に代えます。本日は大変おめでとうございました。

群馬県企業局建設工事施工者表彰式



令和4年度 群馬県建設工事施工者表彰式(環境森林部長表彰) 令和4年10月27日

 本日の表彰式にあたり、群馬県建設業協会を代表して一言ご挨拶申し上げます。環境森林部発注の工事の中から表彰となった各社の皆さん、おめでとうございます。環境森林の工事は他の公共工事と違って、「自然に合わせ」、将来はその構造物が「自然になじんでいく」という特殊性があります。こういった特性を生かしながら表彰になったということは本当に価値のあることであると思っています。

 新年度が明け、7か月が経とうとしています。今年の上半期を地域の建設業の特徴である「災害対応」の面から振り返ってみますと、停滞する「線状降水帯」による豪雨によって、8月、全国各地、幅広い範囲にわたって、自然災害となりました。新型コロナの第7波も行動制限が伴わない分、ピークを超えるのに時間がかかりました。こうした大きな変化が与える影響がタイムラグを伴って遅れてやってくるのが建設業の特徴です。変化がマイナスになって気づいた時には取り戻すのにも時間がかかります。そのためにも業界内で起こっている変化を「見える化」させ、外に向かって発信し続けることが求められています。最近では、円安・資材価格の高騰など、気になるところです。

 今年度の群馬県建設業協会の行動指針は、昨年度までの「人材確保育成・生産性の向上・災害対応組織力」の「3つの備え」からよりアクティブな結果を求めて「備えから成果へ」といたしました。「建設業で働く人たちの処遇」が製造業並みに近づいていくことが目的です。今年は、従来型のICT研修などに加えて、8月に「経理DXセミナー」を追加開催いたしました。早速新たに経理部門のデジタル化に取り組む会員企業も出てきました。バックオフィスの効率化は、職場風土を目に見える形で変えていきます。「建設技術DX」と「建設技能DX」の3本柱で、処遇改善へとつながる「生産性の向上」の成果がしっかりと出てくるものと期待しています。

 本日の表彰は、現場で働く技術者にとって「スキルアップした技術力の成果」を具体的に実感出来るものと言えるでしょう。現場に携わった1人1人の人達が森林土木の特性を生かしながら、「前向きにいいものをつくろう」という気概の表れが表彰につながります。「良いもの」を作って評価され、次のステップへとつながっていく循環こそ「ものづくりの原点、やりがい」といえるでしょう。本日ここに表彰された人達が、森林土木はもちろん、公共工事全般に亘って業界のリーダー役になって引っ張って行ってくれることを祈念して挨拶に代えます。本日は大変おめでとうございました。

群馬県建設工事施工者表彰式(環境森林部長表彰)



令和4年度 群馬県建設工事施工者表彰式(農政部長表彰) 令和4年10月27日

 本日の表彰式にあたり、建設業界を代表して一言ご挨拶申し上げます。年間を通して群馬県農政部発注の工事の中から表彰となった各社の皆さん、また、それに携わりました技術者の皆さん、おめでとうございます。農業土木の工事は、農業の受益者のことを考えた作り方などが求められており、農業土木の特殊性を生かしながら表彰になったということは本当に価値のあることであると思っています。

 新年度が明け、半年が経ちました。今年の上半期を地域の建設業の特徴である「災害対応」の面から振り返ってみますと、停滞する「線状降水帯」による豪雨によって、8月、全国各地、幅広い範囲にわたって、自然災害となりました。群馬では9例目のCSF/豚熱が発生しました。新型コロナの第7波も行動制限が伴わない分、ピークを超えるのに時間がかかりました。こうした大きな変化が与える影響がタイムラグを伴って遅れてやってくるのが建設業の特徴です。変化がマイナスになって気づいた時には取り戻すのにも時間がかかります。そのためにも業界内で起こっている変化を「見える化」させ、外に向かって発信し続けることが求められています。最近では、円安・資材価格の高騰など、気になるところです。

 建設業協会と農村整備建設協会の特徴をそれぞれ生かしながら、より深めた連携ができるようにと両方の会の会長を兼務して2年目に入っています。

 今年度の群馬県建設業協会の行動指針は、昨年度までの「人材確保育成・生産性の向上・災害対応組織力」の「3つの備え」からよりアクティブな結果を求めて「備えから成果へ」といたしました。「建設業で働く人たちの処遇」が製造業並みに近づいていくことが目的です。農村整備建設協会も「防災重点農業用ため池等緊急整備事業」など、農業土木に特化した課題を抽出し、関係方面に要望活動を展開することによって、実績として積みあがっています。特にCSF/豚熱の防疫作業の連携のための意見交換会をはじめ、2つの団体の活動の成果が会員にとって2以上の相乗効果が生まれればと思っています。

 本日の表彰は、現場で働く技術者にとって「スキルアップした技術力の成果」を具体的に確認できるものと言えるでしょう。現場に携わった1人1人の人達が「前向きにいいものをつくろう」という気概の表れが表彰につながります。「良いもの」を作って評価され、次のステップへとつながっていく循環こそ「ものづくりの原点、やりがい」といえるでしょう。  本日ここに表彰された人達が、農業土木の工事、業界のリーダーとして今後引っ張って行ってくれることを心から祈念し、挨拶に代えます。本日は大変おめでとうございました。

群馬県建設工事施工者表彰式(農政部長表彰)



令和4年度 ICT施工研修 令和4年10月27日

 「ICT施工研修」は、今年で6年目になります。10名の参加の研修会となりますが、今までの固定気味だった参加企業に加えて、新たな企業の参加も出てきています。昨年10月に発表した建設業協会の「ICT施工の内製化のアンケート結果」にみられるように、県内の「ICT施工のトップランナー企業」が引っ張りながら、少しでも会員企業に広がっていくことになればと思っています。今回の研修に対しても、国土交通省・群馬県さんに後援として様々な角度からご支援を頂戴しておりますことに厚く御礼申し上げます。

 上半期が終わり、1か月が経とうとしております。業界の課題は、ここにきて「2024年問題」・働き方改革、「長時間労働の上限規制」に向けて「待ったなし」、残り1年半となりました。中小建設業としてどういった形でロードマップが描けるか、大事な時期になってきました。「生産性の向上」をキーワードに、業界の仕組み全般にわたって見直さなければなりません。野丁場での作業での「労働時間の在り方」や「歩掛」、「工期」の問題まで官民一体となって幅広い議論が期待されるところであります。こうした変化の時こそ新たな仕組みが生まれてくるものです。

 新型コロナの第7波も行動制限が少なかった分、ピークを超えるのに時間がかかりました。コロナの影響から3年近くが経ちますが、最近国土交通省本省の各課を回っているとヘッドフォンをつけてオンライン会議を行っている職員の数が一気に増えました。コロナ以前にはなかった光景です。建設現場の立ち合いなどの管理も原則「遠隔臨場」となり、一気に広がってきたのもコロナの影響です。受発注者間のやり取りに伴う時間管理のストレスがオンラインの管理でなくなったのは大きな成果といえます。移動時間のストレスがなくなった分、直接顔を合わせた現場管理を効率よく行うことによって、より品質の高い施工に結び付くことにつながっていきます。「リスクは時代の変化を加速化させる」と言われますが、「技術者とICT」、新たなDXの形が見えてきたような気がしています。

今日の研修、全部で5日間の研修となっています。第1日目は国・県の状況とICT活用施工の導入部分となっています。そして全期間、多くの人が気楽に聴講できるようなオープン形式にしてあります。今年で受講人数も80人を超えます。最初の研修から言い続けていますが、「ICT技術の先進県 群馬になっていくんだ」といった気構えでこの研修会を運営していこうと思っていますのでよろしくお願いいたします。これから5日間、朝から夕方まで少しハードな集中した研修になりますが、有意義な研修会になることを願って冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

ICT施工研修



衆議院議員 中曽根康隆 政経セミナー 令和4年10月17日

 ただいまご紹介賜りました建設業協会の青柳です。業界を代表し、一言ご挨拶申し上げます。週初めにも関わらず業界の会員企業をはじめ、県内各地からお集まりいただき、盛会裏に開催できますこと、心からお祝い申し上げます。コロナ以後こういった集会もどうなっていくのか,気になりますが、業界そのものもじわじわと変わりだしました。

 明日は東京新宿で、「建設業で働く女性のためのユニフォームデザインコンテストの公開審査会」を行ってきます。業界で女性の活躍も当たり前になってきました。工事現場の監理、発注者とのやり取りもオンライン上の画像のやり取り、それこそコロナで一気に加速化されてきました。肝心なのはお互いに「離れっぱなし」にならないことです。前よりも顔を合わせた、いい品質が出来ればと思っています。

 政治というか、選挙もそうなのかもしれません。いつの間にか決起集会など集まりにくくなっています。政治家がより踏み込んだ姿勢を打ち出していかないと、いつの間にか有権者は離れていってしまいます。中曽根弘文先生が先々週、建設業で働く人の処遇改善につながる「キャリアアップ制度」について質問してきました。先週は四国の香川で官房副長官がG7の群馬での会議と建設キャリアアップ制度について、私に話をしてきました。こういった、業界に向けた、より踏み込んだ動きがこれからの政治家には必要なのかもしれません。

 中曽根康隆先生も小選挙区で勝ち上がって、1年が経とうとしています。地域の中でしっかりと根付いて、群馬の選挙区の政治家として成長していくことを心から期待し、建設業界を代表して激励の挨拶に代えます。本日はおめでとうございました。

衆議院議員 中曽根康隆 政経セミナー



令和4年度リカレント研修 令和4年10月14日

 今日は建設業協会主催の「リカレント研修」をご案内しましたところ13名(土木8名、建築5名)の参加で開催となりました。今回の研修、昨年度に引き続き、国土交通省並びに群馬県が後援として開催できますこと改めて御礼申し上げる次第です。5年目の研修になりますが、毎年研修の実績を踏まえ、受講される皆さんにとってより一層有益な中身となるようにカリキュラムも検討しての開催となっています。全国でも先駆けた、期待度の高い研修であり、運営そのものを充実したものにしていこうと思っているところであります。

 上半期が終わりました。業界の課題は、ここにきて「2024年問題」・働き方改革、「長時間労働の上限規制」に向けて「待ったなし」、残り1年半となりました。中小建設業としてどういった形でロードマップが描けるか、大事な時期になってきました。「生産性の向上」をキーワードに、業界の仕組み全般にわたって見直さなければなりません。野丁場での作業での「労働時間の在り方」や「歩掛」、「工期」の問題まで官民一体となって幅広い議論が期待されるところであります。こうした変化の時こそ新たな仕組みが生まれてくるものです。

 今週初め、四国の丸亀市を中心とした地域で講演を行ってきました。群馬の協会の活動を中心に、「どういった考え方で協会を運営しているか」といったテーマで1時間半、話をしてきました。講演が終わって政治家も入った懇親会となりましたが、そのうちの若手経営者が数名やってきて群馬の協会の取り組みに感激をしてくれました。考えてみると、他県にはこうして研修など目的をはっきりさせて実施している県は数少ないのだと思います。業界のデジタル化はどんどん進んでいきますが、ここ群馬の若手技術者の塊が「業界の先端を走っていくトップランナーになれば」と改めて感じたところであります。

 今日の研修を含めこれから、計8回の研修となります。会員同士でリスクをシェアし、「東京に行かなくてもそれ以上の研修が受けられる」ことも大きなポイントです。バックアップするのは、建設業協会の青年経営者部会の人たちです。最新の技術の他にも、コミュニケーション力など人間力を学ぶ講座も組み入れてあります。「研修の中身がどうだったか」など、研修ごとに会社に報告をしてもらえればそれぞれの企業にしっかりと広がりを見せていくものと思われます。県内の研修者同士のいいコミュニケーションが図られることも含めて有意義な研修会になることを願って冒頭の挨拶に代えます。

リカレント研修



多野藤岡建設業労働災害防止大会 令和4年10月13日

 令和4年度多野藤岡建設業労働災害防止大会にあたり、建災防群馬県支部長・建設業協会会長としてご挨拶申し上げます。本日の大会が、「労働災害の撲滅と安全衛生の向上」に向かって団体の皆さんが心をひとつにして開催されますことに心から敬意を表します。毎年こういった大会で申し上げていますが、上半期が終わった工事の区切りの時期、秋本番の「夏の熱気が抜けた時期」は事故の発生要注意時期であります。この時期に安全と労働衛生について再確認することこそ大切なことであります。

 新年度がスタートして半年がたちました。最近の建設業界の課題は、ここにきてあと1年半後に「待ったなし」で始まる「2024年問題」、「長時間労働の法規制」が始まるまでのロードマップがしっかりと描けるかどうか大事な時期になってきました。「働き方改革」を支えていくための「生産性の向上」が、中小建設業においても、しっかりと出来ているかどうかが試されるときです。「省人化」などをベースに、「工期の問題」や「平準化発注」、「設計労務単価」や「歩掛を含めた積算基準の見直し」、そして「建設業の仕組み」そのものまで、受発注者間で多岐にわたった議論をより深めていく必要がありそうです。

 ところで今年の労働災害の発生状況ですが、1月から9月までのデータがあります。群馬県全体の建設業関連では168件、死亡災害は年明けから発生していません。他産業が増加していく中で建設業だけが若干ですが、減少傾向となっています。それでも1人親方や事業主などの重大災害は発生している状況です。また、先月1か月間で26件の労働災害の増加は気になる増加率であります。「リスクは常に近くにある」といった意識を持ち続け、常に「安全活動の原点」を忘れないことです。こういった大会など通じて、安全に対する注意喚起をさらにきめ細かく続けていくことが大事です。

 これから先、年末に向けて工事の最盛期の時期になります。少しでも気を抜けば、労働災害はすぐに発生してきます。それぞれの職場に戻って再確認をし続けることが大切です。「現場で働く人たちの高齢化」・「建設現場での技能労働者不足」といった建設業を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。官民一体となった「生産性の向上」へと向かう取り組みが求められています。「安全で快適な職場づくり」の基本は事故のない職場環境の構築です。今日は、それぞれの企業・現場で「もう事故は起こさない」という安全への思いを再確認しあう有意義な大会になることを願って挨拶に代えます。

多野藤岡建設業労働災害防止大会



関東甲信越地方ブロック会議 令和4年10月5日

 今日は、関東甲信越地方ブロック会議の開催をご案内いたしましたところ、各都県の役員の皆さんはもちろん、来賓として参議院議員佐藤信秋先生、並びに足立敏之先生の代理秘書の方のご臨席を賜り、国土交通省本省から長橋不動産建設経済局長、佐藤大臣官房技術審議官、関東地方整備局から廣瀬局長をはじめ、国土交通省並びに各都県の関連部局の皆さん、そして全建の奥村会長、役員の皆さんが出席する中、開催できますこと、心から厚く御礼申し上げる次第であります。今年は参議院選挙の後、フルスペックの形での開催を期待していましたが、新型コロナ感染の出口がようやく見えだした状況での開催となっています。結局3年連続、会議のみの開催となりました。関東甲信越ブロック、本省に一番近いブロックの地域性を生かし、よりタイムリーな、踏み込んだ内容の意見交換会になればと思っています。

 さて、今年の上半期を地域の建設業の特徴である「災害対応」の面から振り返ってみますと、停滞する「線状降水帯」による豪雨によって、8月、全国各地、幅広い範囲にわたって、自然災害となりました。新潟でも被災され、改めてお見舞い申し上げますとともに、一日でも早い復旧を心からご祈念いたします。その後九州地方などを中心にして、台風災害も続いて参りましたが、「線状降水帯」予報が出ることによって、早めの準備が出来るようになりました。今年の特徴は被災されない地域においても、長雨の影響による点検パトロールや路面片付けなどの出動頻度が増加した年でもありました。「地域を守る建設業の役割」をしっかりと発信するための広報活動として、業界からダイレクトのSNS発信などの効果が改めて見直されてくるものと思っています。

 業界全体を取り巻く大きな動きは、「設計労務単価の10年連続の引き上げ」や「調査基準価格の引き上げにつながる積算基準の改定」、そして「建設DXと連動した技術者制度の見直し」などがありますが、何といっても6月に閣議決定された経済財政運営の指針・「骨太の方針」が業界にとっては追い風となる結果となって決まったことであります。「国土強靭化にとって必要な予算の確保」「国土強靭化5か年加速化対策後を見据えた取り組み」、「中長期的な見通しの下での安定的・持続的な公共投資の推進」、「資材価格の高騰を踏まえた必要な事業量の確保」の4点、昨年度から比べるとかなり踏み込んだ内容となっています。これから、団体の要望活動の正面に据えておかなければならない指針といえます。

 新型コロナの第7波は行動制限を伴わない対策といったことで、ピーク時を超えるのには時間がかかりました。自然災害を含め、「リスクは時代の変化を加速化させる」と言われますが、「建設業本来の役割」との距離を測り続けることも大事です。建設業の課題は「人材確保育成」と「生産性の向上」そして「災害対応組織力の強化」の3点に集約されます。今日の会議は関東ブロックの中でも似たような環境の小分けにしたブロック会議での議論を踏まえたうえでのテーマ設定となっています。それぞれの地域ごとに問題意識は変わってくると思われますが、今日の意見交換会で出た議論を参考にして、それぞれの協会活動に役に立つことが出来ればと思っています。

 今日の関東甲信越ブロック会議は、後半の意見交換会がありませんが、会議そのものを通してコミュニケーションがしっかりと深まることを祈念して、冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

関東甲信越地方ブロック会議



国土交通省関東地方整備局・群馬県との意見交換会 令和4年10月3日

 今日は恒例の関東地方整備局ならびに群馬県県土整備部との意見交換会が開催されますこと、業界として厚く御礼申し上げます。今年の5,6月は、新型コロナの第7波に入る前ということもあり、建設関連団体の総会を3年ぶりに懇親会とセットで開催する団体が多く、そこで得られる情報の多さを改めて実感しました。資材価格高騰の情報収集など、貴重な場となりました。対面の効果ですが、2次元の情報が3次元に変わったような感覚でした。今日もこうして、対面開催が出来ることに感謝し、中身の濃い意見交換会になることを期待するところです。

 上半期が終わりました。群馬全体の状況について説明しますと、昨年度までで県内の災害復旧工事も完了の年度になっていることなど、地域間格差を踏まえた「事業量の減少」など気になる点はありましたが、令和3年度補正と新年度当初予算を合わせて例年並みに戻ってのスタートとなっています。今年の1月から2月にかけて県内12支部を知事が直接回って意見交換を行った効果は、じわじわと効いてくるものと思っています。また「線状降水帯」予報が出ることによって、早めの準備が出来るようにはなりましたが、県内では大きな災害にならないまでも長雨の影響によるパトロールや土砂片付けなどの出動頻度が増加した年でもありました。こういった時こそダイレクトな広報活動としてのSNS発信・「ぐんケン見張るくん」の効果が発揮されてくるものと思っています。

 業界全体を取り巻く大きな動きは、「設計労務単価の10年連続の引き上げ」や「調査基準価格の引き上げにつながる積算基準の改定」、そして「運用段階に入った建設キャリアアップ制度」や「賃上げのための方策」、「建設DXと連動した技術者制度の見直し」などがありますが、何といっても6月に閣議決定された経済財政運営の指針・「骨太の方針」が業界にとっては追い風となる結果となって決まったことです。「国土強靭化にとって必要な予算の確保」「国土強靭化5か年加速化対策後を見据えた取り組み」、「中長期的な見通しの下での安定的・持続的な公共投資の推進」、「資材価格の高騰を踏まえた必要な事業量の確保」の4点、昨年度から比べるとかなり踏み込んだ内容となっています。

 今年度の群馬県建設業協会の行動指針は、昨年度までの「人材確保育成・生産性の向上・災害対応組織力」の「3つの備え」からよりアクティブな結果を求めて「備えから成果へ」としました。「建設業で働く人たちの処遇」が製造業並みに近づいていくことが目的です。今年も研修など例年通りに進めていきますが、昨年度は新たに「経営レポートセミナー」を加え、今年は8月に「経理DXセミナー」を追加開催いたしました。「経理DX」によって職場環境は目に見えて変わってくるものと思っています。今日の協会からのテーマは「働き方改革の推進について」と「BIM/CIM活用工事について」、そして「国土交通省の公共事業の見通しについて」の3点、フリートーキングでは「働き方改革2024年問題」や「直轄工事の採算性に与える課題」などについて議論の材料にしてみたいと思っています。今日の意見交換会、有意義で成果のあるものになることを期待し、冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

関東地方整備局・群馬県との意見交換会



2024・働き方改革実現に関するアンケート調査 記者発表 令和4年9月30日

 今日で上半期が終わります。今年度の協会の行動指針は「備えから成果へ」です。「人材確保育成」・「生産性の向上」、そして「災害対応組織力の向上」といった「3つの備え」を踏まえて、「成長と分配」、会員企業にとってきっちりとした成果が出るようなよりアクティブな活動を展開していこうと思っています。

 年度当初から群馬県県土整備部長との意見交換会をはじめ、協会活動を積み上げてきました。特に今年は、「生産性の向上」のための新たな研修・「経理DXセミナー」を加えたりして活動を行っているところであります。事業量に関しては、「9月補正」が審議中ですが、「当初予算」と一体になって平年度並みに戻りつつあるところであります。

 今日の記者発表は、屋外作業が伴う建設業が猶予期間となっていた働き方改革・「労働時間の上限規制」が一年半後に始まる、いわゆる「2024年問題」についてのアンケート結果の発表です。特に中小建設業にとって乗り越えなければならないハードルは沢山ありますが、考え方を整理するためにダイアグラムで表示してみました。2024年問題を着実に実行していくためには「コストと工期、そして生産性の向上」の3点を原点に返って見直していくことから始まっていくものだと思っています。

 働き方改革に向けて「会員企業の実態」がどうなっているか」「乗り越えなければならない課題は何なのか」等で会員の意見をまとめてみました。2024年4月に向けてあと1年半ですが、これを機会に適正工期や歩掛などの積算基準、建設業の労働時間の在り方など「建設業の構造的な問題を見直すいい機会になる」と思っています。これから国・県に向けて意見交換会などの場でしっかりと発言していこうと思っています。

働き方改革実現に関するアンケート調査 記者発表



群馬県知事 山本一太 政経セミナー 令和4年9月21日

 ただいまご紹介賜りました建設業協会の青柳です。業界を代表し、そして発起人の一人としてご挨拶を申し上げます。昨年11月に続いてのセミナーですが、平日にも関わらず業界の会員企業をはじめ、県内各地からお集まりいただき、盛会裏に開催できますこと、心から御礼申し上げます。県知事など政党支部を持たない政治家にとって政経セミナーは大事なイベントです。今後ともよろしくお願いいたします。

 7月25日に山本知事が2期目に向けての出馬表明を行って2日目、建設業協会として、常任理事会の席上で山本知事に推薦状を手渡ししました。早々と推薦決定をした理由は、大きく2つあります。ひとつは、昨年度、知事と協会役員との意見交換会が頻繁に行われたこと、そして今年の1月から知事が全支部を回ってほとんどの会員企業と直接意見を交わすことが出来たことです。

 もう一つは、常に新しいことを「仕掛け続ける」知事の姿勢と群馬の建設業協会の運営方針があっていることです。組織は「半歩前」を見据えて、「仕掛け続ける」ことです。「最新技術」などの情報提供もそうですが、他県の協会活動にないことをやり続ければ組織は活性化するということです。

 先々週フィンランドに知事と行ってきました。外交そのものは知事から発信することと思いますが、フィンランドの大臣と知事の会談などの最後の詰めの作業、県の職員が全力で頑張っていた姿に感動して帰ってきました。それこそ「知事の本気度」に職員がしっかりと付いていっているのです。「知事の仕掛け」、形になってきています。山本知事の今後の活躍に期待し、盛会裏にセミナーがスタートできること、心からお祝い申し上げます。お集まりいただきありがとうございました。

群馬県知事 山本一太 政経セミナー



国土交通大臣政務官 参議院議員 清水真人 2022年政経セミナー(in Gメッセ群馬)
令和4年9月16日


 ただいまご紹介賜りました建設業協会の青柳です。建設業界を代表して一言ご挨拶を申し上げます。清水真人参議院議員の政経セミナー、盛会裡に開催されますこと、心からお祝い申し上げます。

 業界の課題は、「人材確保育成」と「生産性の向上」、そして「災害対応」の3つの備えです。これから中小建設業にとっては、ハードルの高い法規制の2024年問題、「働き方改革」・長時間労働の是正が大きな課題となってきます。

 具体的には、4週6休から4週8休、そして「労働時間の上限規制」、建設業で働く人たちの収入が減らないような方策を官民一体となって考えていかなければなりません。清水参議院議員は、国土交通省の中でも土地建設産業局・「働き方改革」に直接かかわってくる政務官です。群馬の業界の声をダイレクトに伝えられ環境が出来たということです。

 先月23日には就任早々の政務官室で会うことが出来ました。地域の声を吸い上げ、地方の業界事情をよく分かっている清水真人参議院議員、今後の活躍に期待し、盛会裏にセミナーがスタートできること心からお祝い申し上げ挨拶に代えます。おめでとうございます。

清水真人2022年政経セミナー



建設業経営レポートセミナー 挨拶 (令和4年9月20日)

 建設業協会の青柳です。「建設業経営レポートセミナー」を計画しましたところ、工事も最盛期に向かう上半期末、県内各地から会員企業の皆さんが参加することになったことに心から御礼申し上げます。協会では、「ICT施工研修」と「リカレント研修」を軸にして独自の研修を実践しています。今年度は8月に「経理DXセミナー」を開催し、先週は「フォローアップセミナー」を開催したところであります。今回は、昨年度末に続き、どちらかというと経営者向けの、「経営を自分の立ち位置からデータで考えてみる」といった時代の変化を見据えたセミナーとなっています。それぞれの企業の中長期的な戦略を描く指針になればと思っています。

 さて、最近の建設業界の課題は、ここにきてあと1年半後に「待ったなし」で始まる「2024年問題」、「長時間労働の法規制」が始まるまでのロードマップがしっかりと描けるかどうか大事な時期になってきました。「働き方改革」を支えていくための「生産性の向上」が、中小建設業においても、しっかりと出来ているかどうかが試されるときです。「建設DX」をベースに、「変化に見合った工期の問題」や「平準化発注」、「設計労務単価」や「歩掛を含めた積算基準の見直し」、そして「建設業の仕組み」そのものまで、受発注者間で多岐にわたった議論をより深めていく必要がありそうです。

 ところで9月の4日から7日にかけて群馬県知事と一緒になってフィンランド、ヘルシンキの視察に行ってきました。建設にかかる知事との視察先の主なものは、「核シェルターの備え」でありましたが、ヨーロッパのシリコンバレーといわれるヘルシンキの「建設システム」の意見交換も行ってきました。一言でいうと「建設現場の自動化と日本でいうBIM/CIMが進んでいた」ということでした。総価契約方式の日本とは異なった施工体制とはいえ、省人化施工がしっかりとできあがっていました。協会の今年度の行動指針・「備えから成果へ」が具体的な形となっている状況を体験することが出来たと思っています。

 今日の研修の講師の高田先生とのお付き合いも長くなりました。協会の研修をお願いしていますが、経営審査事項の膨大な量のデータを分析しているのが高田さんのところであります。半期ごとに出される週刊誌の建設業特集はこの分析データを基にして行われています。今日の経営を中心にした高田先生のセミナー、個別の企業ごとの経営分析から建設業の未来展望など多岐にわたっています。それぞれの企業にとって有意義なセミナーになることを祈念して冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

建設業経営レポートセミナー 



令和4年度フォローアップ研修 挨拶 (令和4年9月16日)

 新年度になったと思ったら、あっという間に上半期末の9月の半ばになりました。令和3年度の締めくくりのフォローアップ研修が開催出来なかったため、今年度は他の研修に先駆けた形での開催となりました。令和2年度分のフォローアップ研修はフルのWebによるオンタイムでの研修でしたが、今年は対面での研修となっています。対面ならではの研修成果が少しでも定着し、拡がっていけばと思っています。よろしくお願いいたします。

 建設業界の課題は、ここにきてあと一年半後に「待ったなし」で始まる2024年問題、長時間労働の法規制が始まるまでのロードマップがしっかりと描けるかどうか大事な時期になってきました。「働き方改革」を支えていくための「生産性の向上」が、中小建設業においても、しっかりと出来ているかどうかが試されるときです。「建設DX」を中心に、「工期の問題」や「平準化発注」、「設計労務単価」や「積算基準の見直し」、そして「建設業の仕組み」そのものまで、受発注者間で多岐にわたった議論をより深めていく必要がありそうです。

 「ICT土工研修」は昨年からは名称を「ICT研修」に置き換えて今年で6年目、「リカレント研修」が5年目になります。今年は研修開始時期が10月以降といった現場を持った技術者の皆さんにとっては厳しい時期になりましたが、それぞれ昨年までに75名(ICT研修)、87名(リカレント研修)の受講者数となりました。「ICT研修」は、技術者の皆さんに最新技術の提供とICT活用施工時のガイドライン・「道しるべ」になることが目的です。「リカレント研修」は今年も土木と建築のコースを分けたのを始め、建設業でもどんどん進んでいるデジタルトランスフォーメーションについてもカリキュラムに加え、受講者の興味を引くような研修を心がけてきました。

 今年度は新たに「経理DXセミナー」を8月に開催いたしました。中小建設業の「職場風土」を一気に変えていくきっかけになることと思っています。この後、国土交通省関東地方整備局の岩崎辰志技術調整官による「小規模現場に対応したICT活用工事の概要」、株式会社オプティムの八尋新平リーダーによる「モバイル端末などを活用した3次元データ作成の事例紹介」の基調講演があります。地域で行う研修のポイントは、研修生同士のネットワーク、刺激しあっていつの間にか「評価しあえる」ことが大きなメリットです。「評価し、される」ことによって技術は一層しっかりと定着していくものです。新たな形の技術者同士の情報交換の場になればと思っています。皆さんと一緒になって成果のある研修になることを願って冒頭の挨拶に代えます。

フォローアップ研修(富澤副会長代読)



事業推進委員会(群馬県建設事業協同組合) 挨拶 (令和4年9月14日)

 本日は県内各支部から委員の方にお集まりいただき、厚く御礼申し上げます。
 日頃から当組合の事業推進に対しそれぞれの支部のご協力を頂戴していること、改めて御礼申し上げます。昨年度に引き続き、館林支部の石倉委員長を中心として委員会を進めて参りますのでよろしくお願いいたします。

 群馬県建設事業協同組合と群馬県建設業協会の活動の差は、「事業を直接展開するかどうか」の違いですが、事業協同組合の基本理念は組合員同士の相互扶助の精神が基本であります。金融事業、共同購買事業と道路整備事業の3本柱と昨年度から建設会館の運営を行っております。本日の委員会はその中でもスケールメリットを生かした共同購買事業を中心とした会議となり、第三者賠償保険、全建協連の積算システムに関する議題となっています。

 さて、最近の事業協同組合の状況を簡単に説明しますと、主要事業である「道路パトロール」や「道路清掃事業」などの道路整備事業を中心に着実に実績を積み重ねているところです。建設業界全体として、週休二日制を軸にした「働き方改革」や「生産性の向上」など大きなテーマがありますが、今年も8月の初旬に「線状降水帯」による大雨災害が青森・秋田・山形・新潟・福井を中心にして発生しています。群馬では災害にならないが、点検パトロール・清掃片付けなどに出動する頻度が増えてきていることが特徴です。これから台風シーズンとなってきますが、自然災害が業界に与える影響や国土強靭化の必要性についてしっかりと発信し続ける必要があります。

 事業協同組合の事業でいくらかでも収益を上げ、それを組合員ひいては建設業協会の運営に少しでも寄与できるように心がけております。行動制限がない分、新型コロナの感染状況も長引いていましたが、ようやく感染者数も減り始めたところです。感染防止対策、事業協同組合のきめ細かい支援が欠かせないものとなっています。昨年もこの会議以降、各支部で第三者賠償保険に対する理解が進んだことは大きなメリットでした。今日は委員長を中心に中身のある会議になること、そして今後、令和4年度後半の事業協同組合の活動に対して委員の皆様に様々な角度からご指導賜ることをお願いして、冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

事業推進委員会(群馬県建設事業協同組合)



建設業の適正取引に関する講習会 挨拶 (令和4年9月7日)

 講習会に先立ち一言ご挨拶申し上げます。毎年、恒例となっている建設業の適正取引に関する講習会ですが、新型コロナの感染拡大防止対策として、一昨年から前橋の会場と県内11支部の会館を結んでのリモート開催となっています。前橋支部と建産連の聴講者が建設会館でリアルな研修を受け、この研修をオンタイムで支部の会館に配信するシステムになっています。CPDS対象の研修にもなっています。よろしくお願いいたします。

 新年度が明け、5か月が経ちました。この間の業界全体の流れを振り返ってみると、「設計労務単価の10年連続の引き上げ」や「調査基準価格の引き上げにつながる積算基準の改定」、そして「運用段階に入った建設キャリアアップ制度」や「賃上げのための方策」、「建設DXと連動した技術者制度の見直し」などがありますが、何といっても6月7日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022」が業界にとっては追い風となる結果となって決まったことです。「国土強靭化にとって必要な予算の確保」「国土強靭化5か年加速化対策後を見据えた取り組み」、「中長期的な見通しの下での安定的・持続的な公共投資の推進」、「資材価格の高騰を踏まえた必要な事業量の確保」の4点は、昨年度から比べるとかなり踏み込んだ内容となっています。

 今日の講習会は、建設業を経営していくうえで基本的な法整備の情報提供です。どんな状況の時でもコンプライアンスの精神は大切でありますが、ただ単に法令遵守ということだけにとどまらない、一歩進んで「地域の中で建設業が果たす役割」をどうしたらいいか、どういった経営をしていったらいいか、時代の変化を読み取りながらコンプライアンスの考え方を上手に企業経営に反映させることが大事です。

 建設業を取り巻く法整備は、社会資本整備そのものが変化すると共に変わっていきます。独占禁止法も時代の変化と共に変わっていきます。特に実効性のある申告制度・リーニエンシーの整備などが広まってきております。時代の流れとともに変化していく独占禁止法をベースに、それぞれの企業の皆さんにとって今日の講習会が有意義なものになることを期待して開会に先立っての挨拶に代えます。

 
建設業の適正取引に関する講習会 



関東甲信越地方ブロック会長会議 挨拶 (令和4年8月30日)

 関東甲信越地方ブロックの会長会議をご案内しましたところ、皆様にお集まりいただきありがとうございます。全建からも山崎専務並びに関係役員の人たちも出席されています。スムーズな運営の中、有意義な会議になるようにお願いいたします。そして先ずは、なんといっても我々の業界の職域代表としての足立先生が、党全体の比例代表の総数が減る中でも順位を上げて当選となりました。改めてお祝い申し上げます。

 先月まで、いろんなところでの挨拶で、「今年は大きな自然災害がないようですが、点検見回りとしての出動回数が多い」といった話をしておりましたが、8月に入って、豪雨による自然災害が広範囲に発生いたしました。台風などと違って、前線の停滞による「線状降水帯」による大雨は長時間にわたることが特徴です。結果として新潟県をはじめとして被害に遭われた地域の皆さんにお見舞いを申し上げるとともに早期の復旧を期待するところであります。

 急激に増加したコロナの感染者数ですが、行動制限がない分、収束までに時間がかかるような気がしています。団体活動に影響は出てくるものと思われます。今日の会議の趣旨は、10月開催の関東甲信越地方ブロック会議の運営方法とそれぞれの地域の合同会議で積み上げてきた課題をまとめ、提案議題を決定することです。午前中の専務会議で大きな流れはできていることと思われますが、この席で最終確認が出来ればと思っています。

 総合評価における賃上げ加点措置などの制度変更も気にかけなければなりませんが、最近立ち上がった国土交通省の有識者会議での「重層構造適正化」の議論は話題となりそうです。そして、平成25年、第2次安倍内閣で、それまでの業界のマイナスの風を大きく変更させた安倍元総理が参議院選挙投票日の前々日に凶弾に倒れた痛ましい事件は、政治のパワーバランスに影響を与えることと思われますが、新内閣の誕生とともに政治の安定に向かっていくことを期待しながら冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

関東甲信越地方ブロック会長会議



全国建設業協会労働委員会 挨拶 (令和4年8月29日)

 群馬県の青柳でございます。今までは総合企画委員会に所属していましたが、今年からは労働委員会を担当することになりました。群馬でも私の会社は、それこそ新潟寄りの端っこ、関東でも端に位置していますが、こういった地域こそ、人材確保・労働問題の厳しい地域だと思っています。委員長就任にあたり、各地の委員の皆さんの様々な意見を聞きながら、スムーズで中身のある運営が出来るように心がけていきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

 業界の課題は、要約すると「人材確保育成」と「生産性の向上」、「災害対応組織力」の3点に集約されます。どれが中心になるか、地域性や社会環境の変化などがあると思いますが、3つの課題のダイアグラムを回すことをイメージしながら考えていけば、少しずつ課題解決が前に進んでいくような気がしています。

 労働委員会の課題は、「設計労務単価」や「建設キャリアアップ制度」、「週休二日制」と「時間外労働の上限規制の2024年問題」など「働き方改革」全般にわたりますが、最近立ち上がった「重層構造」の政府の委員会での議論は気になるところです。この労働委員会の議論を通して地域の建設業としての意見を反映することが出来ればと思っています。

 今年は、停滞する前線による「線状降水帯」の大雨被害は甚大なものになりました。一日でも早い復興を祈念いたしますが、これからは台風シーズンです。災害の危険は、さらに増していきそうですが、行政と一体になって、「地域の建設業の備え」がしっかり発揮されることを願いながら会議冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

全国建設業協会労働委員会



経理DXセミナー 開会挨拶 (令和4年8月24日)

 建設業協会の青柳です。今日の「経理DXセミナー」開催にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。暑い中の開催ですが、県内各地からお集まりいただきありがとうございます。団体活動を活性化させていくのにはいろんな角度からアプローチする方法がありますが、少しずつ新しいことを仕掛けていくこともそのうちの一つです。昨年は年度末に「経営レポートセミナー」を新たに開催いたしましたが、それぞれの企業の今後の経営戦略を立てていくのに役に立ったことと思われます。今日のセミナーが、聴講者にとって新たな一歩を踏み出していくのに役に立つことが出来ればと思っています。

 業界の課題は、要約すると「人材確保育成」と「生産性の向上」、「災害対応組織力」の3点に集約されます。どれが中心になるか、それぞれの企業の規模をはじめ、地域性や社会環境の変化などによって決まってくることと思いますが、3つの課題のダイアグラムを回すことをイメージしながら考えていけば、少しずつ問題は前に進んでいくような気がしています。今日のセミナーは、「生産性の向上」を軸に据えて考えてもらえればと思っています。

 平成28年(6年前)の国土交通大臣の「生産性革命元年宣言」を受けて、協会としても現場見学会をはじめ、「ICT活用研修」や「リカレント研修」などを行ってきました。目的は省人化・省力化によって現場の生産性をあげていこうといったことですが、これから先も着実に前に進んでいくことと思われますが、「建設業全体の働き方や動き方をデジタル化によって変えていこう」といった建設DXの動きがここにきて一気に加速化されてきました。従来の「現場技術のDX」と現場で直接作業する技能者の「技能DX」、そして事務部門の「経理DX」を組み合わせ、建設業全体の「建設DX」をより促進させていこうといった動きです。

 今年度の建設業協会の行動指針は「備えから成果へ」です。「生産性の向上」を軸に建設業で働く人たちの処遇を少しでも「製造業並みに近づけていこう」といったアクティブな「道しるべ」です。経理部門のデジタル化は職場環境が目に見えて変わっていくともいわれています。週休二日制の促進や2024年に施行される時間外労働の規制やインボイス制度の導入などを見据え、それぞれの企業にとって今日の「経理DXセミナー」が有意義な研修になることを祈念して冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

 
セミナー会場(群馬建設会館) 青柳会長挨拶



茨城・群馬・栃木 北関東三県建設業協会合同会議 会長挨拶 (令和4年7月28日)

 群馬県建設業協会の青柳です。三県合同会議は、昨年の栃木に続き、今年は茨城県の開催ということで、よろしくお願いいたします。今年は参議院選挙の後、フルスペックの形での開催を期待していましたが、各県ともに新型コロナの感染者数が一気に増加となった状況での開催となっています。結局3年連続、会議のみの開催となりました。関東地方でも似たような環境の3県の建設業協会で抱えている問題に対して情報交換をしながら、参考になることを協会活動に反映できればと思っています。昨年は、熱海の土石流の話をしましたが、今年は「線状降水帯発生」予報が出るようになりました。少しでも、早めの対応で「地域を守る」建設業の役割が発揮できるように期待しているところであります。

 参議院選挙投票日の前々日、「安倍元総理が凶弾に倒れる」といった痛ましい事件が起きました。衝撃的な事件でしたが、「棺を塞いで 事定まる」といわれるように安倍元総理の偉業が改めて見直されています。建設業界の立場から見てみると平成24年の第二次安倍政権の誕生とともに、業界の中長期的な戦略が描けるようになったのは大きな功績といえます。東日本大震災と笹子トンネルの崩落事故を受けた国土強靭化、15か月予算といわれた大型補正予算の確保はもちろん、「設計労務単価」の見直しも進み、現在まで「10年連続の引き上げ」となって引き継がれています。「財政健全化」と「積極財政」をはじめ、2極対立の間で政治は動いていきますが、パワーバランスが崩れていくことにより政治が混沌とした状況になっていく可能性が気になるところであります。

 新年度がスタートして4か月が経とうとしております。年明けからこれまでで、業界を取り巻く新たな制度変更がありました。主なものは、「賃上げのための方策」と建設DXと連動した「技術者の兼務」による変更などです。加えて、「資材価格などの高騰」による対策は、どの業界もスピード感をもって取り組まなければならない大きな課題となっています。今年度の群馬県建設業協会の行動指針は、昨年度までの「人材確保育成・生産性の向上・災害対応組織力」の「3つの備え」からよりアクティブな結果を求めて「備えから成果へ」といたしました。具体的には、「キャリアアップ制度の運用率のアップ」や「週休2日取得率のアップ」を踏まえ、「建設業で働く人たちの処遇」が製造業並みに近づいていくことが目的です。

 今日の群馬の業界からのテーマは、要約しますと「賃上げ加点方式の方策について」と「建設DXによる生産性の向上について」の2点です。他にも他県からのテーマを参考にして、「生産性の向上」と「人材確保育成」など業界の差し迫った課題全般に亘った議論が出来ればと思っています。新型コロナの第7波は行動制限を伴わない対策といったことで、ピーク時を超えるのには時間がかかるような気がしています。政治的な大きな事件の後には、大きな自然災害の発生といった歴史も繰り返されてきています。不安感は景気の後退に結びつきかねません。こういった時こそ、業界でしっかりとまとまって地方建設業の本来の役割を発信していかなければならない大事な時のような気がしています。

 今日の三県合同会議は、後半の意見交換会もありませんが、会議そのものを通して北関東3県のコミュニケーションがしっかりと深まることを祈念して冒頭のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。

   
 会場(大洗パークホテル)  群馬県 青柳会長



令和4年度定時総会 会長挨拶 (令和4年5月25日)

 令和4年度、一般社団法人群馬県建設業協会の総会にあたりまして、ご挨拶申し上げます。山本一太群馬県知事をはじめ星名群馬県議会議長、国土交通省高崎河川国道工事事務所所長さん、そして群馬県関係のご来賓の方々本人出席の中、開催できること、厚く御礼申し上げます。今日の総会は、昨年度に引き続き、リアルな形での総会を少人数、お互いの距離を離した環境での開催としました。加えて、会場の様子をオンラインで会員向けに同時配信をし、より幅広い情報共有を計画しています。

 令和3年度を地域の建設業の特徴である「災害対応」の面から振り返ってみると、夏前に九州地方で大雨災害となりましたが、その後台風災害など比較的少ない年度でありました。しかしながら、冬には全国的に例年にない大雪となり、県内でも中山間地を中心に除雪作業に追われた1年でありました。また、CSF/豚熱が前橋・桐生地区で発生し、防疫作業にもそれぞれの地域の建設業が携わり、地域を守る建設業の役割を発揮することが出来ました。直近では、先月太田地区、今月初めには桐生地区で発生し、支部会員一丸となって埋却作業にあたりました。災害情報発信「ぐんケン見張るくん」と一体になった一連の活動を踏まえ、昨年6月に群馬県知事が「エッセンシャルワーカー」として建設業協会を認定したことは、それこそ業界にとって画期的な出来事といえます。

 事業量の面から振り返ってみますと、昨年の今頃は、令和2年度の群馬県の補正予算と令和3年度の当初予算が極端に減少といった状態でのスタートとなりました。会員の不安感を受けながら、「経済動向調査」を上半期末までに3度行い、加えて、生産性の観点から、「群馬県並びに国土交通省発注工事の現場での問題点に関する調査」も並行して実施いたしました。2種類のアンケート結果を手掛かりに、「地域を守る建設業の役割」をもう一度しっかりと外に向けて発信することが大きな目的でありました。その後何度か県知事をはじめ県庁幹部とこのデータをもとに積極的な意見交換を行い、年明けには県内12支部の会員と知事が直接意見交換会を開催する実績を残すことが出来ました。

 「リスクは時代の変化の流れを加速する」と言われますが、新型コロナ対策3年目、全国規模の団体の総会でも対面での開催が増えてきました。今月12日から始まった県土整備部長との意見交換会も原則対面となっています。距離の壁を乗り越えたオンラインでの情報共有を組み合わせることによって新たな建設生産の仕組みが定着してくることと思われます。昨年度までの「人を育て 生産性を高め 災害に備える建設業協会」を全面的に打ち出した行動指針をさらに進め、今年度は「備えから成果へ」、会員企業と一体になって建設業で働く人たちの処遇改善を前面に押し出した指針としました。協会員のまとまりを作りながら今年度の具体的な活動に反映できればと思っています。行政の指導に応え、地域住民と一体になり、それぞれの協会員が問題意識をもって、群馬県建設業協会の令和4年度がスタートすることを心からお願いして挨拶に代えます。



         一般社団法人群馬県建設業協会 会 長